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ブラティスラヴァ世界絵本原画展

ブラティスラヴァ世界絵本原画展(2011年第23回展)に行ってきました。
第1部:受賞作品、第2部:日本の出品作品、第3部:スロヴァキアの作家紹介、第4部:日本のしかけ絵本。
グランプリのチョ・ウンヨンの作品は、韓国の民画の伝統を彷彿とさせるようなのびやかな描線と、西欧風のデッサンによる描線の混交した画風。アバンギャルドな背景の上に、アニメーションで使うセルのような透明なフィルムを重ね、そのフィルムの上にアクリル絵の具で登場人物を描き、ひっかいたり色を重ねたりして細部を描いていく、という技法が目を引きます。即興性と周到な計算とが同時に存在しており、色数を抑えた全体のバランスや、素朴な形態と動きに富んだ馬の描写が印象に残ります。老人と女の子が競馬場に出かけていく、という設定の面白さや、新規さがだんだん薄れていくにつれ、女の子の目に映る個性豊かな馬たちが、だんだん没個性の競走馬に変化していく過程、最終的に、自分だけの馬(ぬいぐるみ)の存在感の再確認、というストーリーの展開も丁寧だったと思いました。個人的には、作家の個性が強烈に出すぎていて、読者の好みは大きく分かれるだろう、という印象を持ちました。(ポスターの作品)
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受賞作は皆、東洋的なエキゾチシズムや実験的な手法、デザイン的な新規さなど、「今まで見たことのない」「珍しい」という視点で選ばれているような印象を受けました。日本からの出品作も、受賞傾向を意識しているからでしょうか、個性の強い作家たちの作品が目を引きました。
その中で、子ども審査員賞を受賞したいまいあやのさんの作品が、ぬくもりのある、柔らかで丁寧な描線や色彩で、ほっと心和む空間を作り出していたように思います。とてつもなく大きな靴や小さな靴、という極端な画面構成も、画面上の面白さを狙ったもの、というよりは、話の展開に無理なく合わせた結果生まれた画面、という印象を受けます。
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第3部では、特にカーライの原画に強く惹かれました。もっとずっと大きな画面、というイメージを抱いていたのですが、ほぼ原寸大の、精緻な画面。白を効果的に使っているので、圧迫感や濃厚さは感じませんが、テンペラによるミニアチュールのように細部まで描きこまれ、何重にも色を重ねて仕上げられた画面の重厚さを間近に見ることができました。d0264981_8574459.jpg
第4部で驚いたのは、昭和32年の鉄腕アトム。赤と青のセロファンを張った眼鏡を通して見る、今でいう3Dを、あの当時すでに試みていた、とは・・・。きのとりこさんや駒形克己さんなど、絵本というよりは工芸作品と呼んだ方がいいような繊細かつスタイリッシュな作品、宇野亜喜良さんの神秘的な画風や長谷川義史さんの溢れ出すような勢いを生かした仕掛け絵本など、子どもともども、大いに楽しんだり感心したりした美術展でした。
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by yumiko_aoki_4649 | 2012-08-23 09:06 | 美術展感想 | Comments(0)
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詩や詩に関わるものごとなど。


by まりも
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