Yumiko's poetic pictures

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かつて
黒丸ひとつの詩を書いた男がいた

意識すら凍りつく絶望的な孤独
身動きもままならず
消滅すら許されず
ただひたすらに
肌を切り裂く寒冷に
耐え忍ぶしかない暗黒
―の中にいる蛙に同化した男

彼は自らの絶望を眺め
広大な宇宙の中で
爪の先ほどの位置しか占め得ない
失笑してしまうほどに軽い
矮小な生を眺め
「記号」へと越境した

文字と記号との境界は
思いの他あいまいである
「記号」と「絵」との境い目もまた
だがそれは
言葉で表すという闘争を
放棄することと同義である

表し得ないものがある
しかもそれを
伝えずにはいられない
それが人間の持つ悲しい性(さが)なら
表し得ないもどかしさ
表現しえない切なさに軽く
あきらめの笑みを浮かべて
それでもなお
言葉で伝えることから逃げない

詩を書くとは、そういうことだ
そうせざるを得ない要請である
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by yumiko_aoki_4649 | 2012-10-06 07:54 | 絵画、詩 | Comments(0)
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詩や詩に関わるものごとなど。


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