Yumiko's poetic pictures

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てのひら

灯はろうそくから少しだけ離れて灯り
のびあがりながら震えている
そのすき間に指を差し入れ
手のひらにすくいとり
あなたは私に
火を飲ませてくれる

ただれた手のひらに
水よりも冷たい指を重ねる
小さな透き通った湖が生まれ
ささくれ立った床板に吸いこまれていく
とけていく私がくずれてしまう前に
どうかだきしめてください

赤く剥けて腫れ上がり
それでもなお口元に添えられる指
私の空洞を燃え広げていく青い火が
すべてを軽い燃えがらに
吹きならしていく前に
どうぞのみほしてください

雪はただ灰のように
あらゆるものの目を覆い隠して
あとからあとから生まれ落ちる
冷たさではなく痛みを
あなたの痛みを感じる身体を
どうかあたえてください

私は灰の中で赤熱する
                                 『千年樹』64号掲載
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by yumiko_aoki_4649 | 2015-12-04 14:59 | 詩、詩論 | Comments(1)
Commented by desire_san at 2016-01-03 09:47
新年おめでとうございます。
よき新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。
今年もブログを楽しみにしております。
本年もよろしくお願い申しあげます。
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詩や詩に関わるものごとなど。


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